冬の折、惜別 – 歌愛ユキ
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◉Vocal / 歌愛ユキ・Mai
◉Poetry / ナースロボ_タイプT (VoiceVox)
◉Music / sidore
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◉Illust / たかやりく
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◉Movie / くろうめ
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PENNE.さん歌唱
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まばらな家が流れていく。
二両の列車に揺られてる。
平日昼前、わたしひとり。
ここに居ない姉のことを憎んでしまった。
そよぐ街路樹をみている。
きっと何かが深刻だった。
姉の見送りには行かなかった。
なつかしいとこに行って、
安っぽい感傷に浸ってる。
もうそれしかできないから。
触れられない手を探しちゃって、
寂しくなって、泣いている。
言葉にしたらいけないみたい。
消えたくなってしまうよ。
忘れたいことばっか積もって、
また、見えてしまうの。
濡れた教科書と浮いた机と、
みんなと同じように笑うわたし。
聞こえるようにため息を吐く母も、
悪気はないんだと、そう思いたかった。
なんていうか、つらいというよりも、ただ。
わたしがうまくできなくなってから、
姉は「ずるい」と言って笑った。
ふたりで遅刻してガラガラの列車に揺られた。
掠めた雨に残っているんだ。
もういらない。
触れられない手を探しちゃって、
寂しくなって、泣いている。
ここにはわたししかいないみたい。
つめたくなんてないよ。
忘れてしまえばいいの。
もうじきに慣れるでしょう。
目に映る季節が冬を忘れる頃、
お下がりの服はもう捨てる。
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#vocaloid #vocaduo2025vv