▼Character Story – 036 (Case of MYU)

ミューは片手に持ったブラシでヴィッテの髪を梳きながら、もう片方の手のひらをくるりと回す。
と、手のひらの上に、おいしそうなカヌレが現れた。
彼女の“力”のひとつだ。
「ヴィッテ、好きだったでしょう?」
彼女の口元にそれを持っていく。

——だが、反応はない。
かつてのヴィッテなら、髪を梳かれている間はずっと足をぱたぱたとさせ、カヌレを前にすれば飛びつくほどの勢いで食べていたのに。
自動人形のような今のヴィッテを前に、しかしミューは気丈にも微笑んだ。
「いらないなら、わたしが食べちゃおうかな」

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▼Music
「ワールド・ランプシェード」
作詞・作曲:buzzG
https://youtu.be/028kKwwcJu8

Mix:山下智輝

▼Movie
Illustration:治癒 https://twitter.com/null1040/media

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Twitter:https://twitter.com/VALIS_Official
note:https://note.com/valis
#VALIS #MYU #独唱