【AI朗読】凩の粋な計らい / Down to Heaven / 失愛【BGMemon】
『 凩の粋な計らい 』
伝えかけて伝えられぬまま枯れた言葉が、落葉のように宙を舞う。
届くはずもない宛名のない葉書。
凩に紛れ、貴方への恨み言をつぶやく。
どうして嘘だと気づいてくれなかったの?
明日には明日の風が吹くと、そう思えた私はもう、いない。
あの頃にしかない瑞々しい感性に会いたくて、錆びついた自転車を漕いだ。
あの頃へ戻りたい⋯⋯。
追い風が私を速めていく。
ブレーキの故障を知ったあと、右からの走行音が大きさを増す。
秋の終わり。
あの頃へ戻れる予感に私は、穏やかな笑みを浮かべた。
『 Down to Heaven 』
殺すつもりで咬みついて────
心象がどこかへ飛んでいかないように、ロザリオの楔を打ちこむ。
鷲づかむ皮膚から滲む血糊で、描きたい夢はどんなもの?
他の何かでは賄えない。
それでも君の手枷足枷になりたくない。
天国に届くほど高く昇ってしまえば、今度は、墜ちることに怯えなきゃいけない。
だから、低い地の底で見守ることを選んだ。
憐れむのならその分だけ、穢れた肌に強く歯を突きたててほしい。
今この刹那が久遠と思えるほどの────
餞別をください。
『 失愛 』
愛だけが答えと信じこんで、目に映るものがどれも、ひどく薄弱に見えた。
傷つけ合った日々すら美しく思えて、今がまるっきり見えない。
愛に目がくらんで見えない。
さっと手を引いてほしいのに、いつもそばに居た誰かは、今は居ない。
「ごめんね」って、そこに居ない誰かの機嫌をとれたら、少しくらい救われるのに。
愛に冷淡な現実が、その邪魔をする。
ふれて、つかんで、抱きしめた幻は、くすんだ愛の残滓。
手放したらそこで終わってしまうと、わかっていながら力を抜く。
「さよなら」って、誰かの幻に別れを告げた。
▼ 作者
■ 珠貴 (粉微塵)
▼ 朗読
■ Suno AI
▼ 音楽
■ びじえもん (BGMemon)
1.〔憐憫の風〕
2.〔破滅への前奏曲〕
3.〔失くした記憶の行方〕
▼ 画像
■ にじジャーニー (niji・journey)
▼ 引用
■ 森博嗣氏の小説タイトルを題名に使用
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