砂に残らない名前
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[Intro]
防波堤(ぼうはてい)の端(はし)、赤(あか)いサンダル
ラムネ瓶(びん)の口(くち)を 指(ゆび)で鳴(な)らした
砂(すな)で作(つく)った 小(ちい)さな器(うつわ)に
青(あお)いビー玉(だま) ひとつ、転(ころ)がしてた
[Verse 1]
錆(さ)びた自転車(じてんしゃ)を 堤防(ていぼう)にもたせて
君(きみ)はしゃがんで 貝殻(かいがら)を選(えら)んでた
ウチじゃなくて「僕(ぼく)」は 返事(へんじ)の代(か)わりに
ラムネ瓶(びん)の口(くち)を 爪(つめ)ではじく癖(くせ)がある
「失(な)くしたくないね」って 君(きみ)が笑(わら)って
砂(すな)の器(うつわ)へ 白(しろ)い欠片(かけら)を落(お)とす
波打(なみう)ち際(ぎわ)まで 競争(きょうそう)したあと
息(いき)を切(き)らして 空(そら)を見(み)ていた
[Pre-Chorus]
オレンジの雲(くも)が ゆっくりほどけて
濡(ぬ)れたシャツが 肌(はだ)に張(は)りついて
「また来年(らいねん)」って そんなひと言(ひとこと)を
本気(ほんき)で信(しん)じてた 八月(はちがつ)の坂道(さかみち)
[Chorus]
忘(わす)れない 忘(わす)れない
言(い)ったそばから 崩(くず)れてく
砂(すな)の器(うつわ)に 詰(つ)めこんだ
ビー玉(だま) 貝殻(かいがら) 約束(やくそく)ひとつ
忘(わす)れない 忘(わす)れない
波(なみ)が来(く)るたび 薄(うす)れてく
夕焼(ゆうや)けの下(した)で 呼(よ)んだ
あの日(ひ)の名前(なまえ)だけ
[Verse 2]
何年(なんねん)か過(す)ぎて 同(おな)じ浜辺(はまべ)に立(た)てば
売店(ばいてん)の跡(あと)も もう影(かげ)だけだった
片方(かたほう)だけ埋(う)まる 古(ふる)いサンダル
指先(ゆびさき)で拾(ひろ)って すぐ置(お)き直(なお)した
ポケットの奥(おく)で 鳴(な)らないビー玉(だま)
掌(てのひら)の砂(すな)は まだ払(はら)えなくて
帰(かえ)りのバス停(てい)、赤(あか)いベンチに座(すわ)り
缶(かん)のぬるいソーダを 飲(の)み干(ほ)した
[Pre-Chorus]
思(おも)い出(だ)すたびに きれいになるけど
肝心(かんじん)な声(こえ)が もう遠(とお)すぎる
西日(にしび)のガラスに 自分(じぶん)が映(うつ)って
少(すこ)しだけ黙(だま)った 夕方(ゆうがた)の停留所(ていりゅうじょ)
[Chorus]
忘(わす)れない 忘(わす)れない
言(い)ったそばから 崩(くず)れてく
砂(すな)の器(うつわ)に 詰(つ)めこんだ
ビー玉(だま) 貝殻(かいがら) 約束(やくそく)ひとつ
忘(わす)れない 忘(わす)れない
波(なみ)が来(く)るたび 薄(うす)れてく
夕焼(ゆうや)けの下(した)で 呼(よ)んだ
あの日(ひ)の名前(なまえ)だけ
[Bridge]
机(つくえ)の引(ひ)き出(だ)しの ラムネ玉(だま)を
夜(よる)にひとつだけ 転(ころ)がしてみる
あの日(ひ)の君(きみ)より、
君(きみ)を忘(わす)れていく僕(ぼく)が怖(こわ)かった
前髪(まえがみ)の形(かたち)も 笑(わら)う癖(くせ)も
うまく描(えが)けないのに
指(ゆび)のすき間(ま)に残(のこ)る砂(すな)だけ
どうしてまだ 温(あたた)かい
[Final Chorus]
忘(わす)れない 忘(わす)れない
崩(くず)れた器(うつわ)の その先(さき)を
君(きみ)が入(い)れた 青(あお)い玉(たま)は
今(いま)もポケットで 眠(ねむ)ってる
忘(わす)れない 忘(わす)れない
遠(とお)い夏(なつ)の日(ひ)の 夕焼(ゆうや)けを
名前(なまえ)は少(すこ)し 欠(か)けたまま
それでも僕(ぼく)は 歌(うた)ってる
[Outro]
防波堤(ぼうはてい)の端(はし)、ラムネ瓶(びん)の底(そこ)
砂(すな)の器(うつわ)は もうないけれど
赤(あか)い空(そら)だけ まだ残(のこ)ってる
あの夏(なつ)の続(つづ)きみたいに
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